おつきさまー おうちはこっちだよー?
じぃじばぁばに預けていたよつばちゃんを迎えに行くのはいつも19時くらいで、外は真っ暗。
なので毎晩空に浮かぶお月さまを探します。
薄い雲の帽子をかぶったお月さまのときは、よつばちゃんもふとんを被って
「よつばもおつきさまも、ぼうしいっしょー!」
「ふふ、そうだね!」
って言ったり、
雲が多くてお月さまを隠してしまった時には
「あーー!!くもさんどいてー!おつきさまとっちゃいやー!」
「かくれんぼしてるみたいだね。よつばちゃんも隠れる?」
「うん!」
って言ったり、
雲がなくてぽつりと浮かぶお月さまには
「お月さまの周りにいっぱいお星さまがいるねー。お星さまはね、お月さまの家族なんだよ。いくつあるかな~?」
「いちー、はちー、よん、ごー、ろくー、しちー、はちー、じゅー!!」
って一緒にお月さまと遊びながら帰ります。
お月さまと遊びたてのときでした。
家に着くと、
「おつきさまー!! おうちはこっちだよー? おつきさまー!」
とよつばちゃんがお家の中に入るようにお月さまを大きな声で呼びました。
どうやらよつばちゃんはお月さまが近くに来てくれると信じているみたいでした。
動物かなにかだと思ってるのかも。
「お月さまはこのお空ぜーんぶがお家なんだよ。だから大丈夫。バイバイしよっか?」
「えー!?おつきさまー!!」
「ほらね、お月さまもお家が一番いいんだって。また明日よつばちゃんに会いたいなって言ってるよ?」
「うん。おつきさまー!ばいばいー!」
仕事でささくれた心が癒されました。
ごちそうさま(笑)