デザイナー言語② ―『これいいな』と思うデザイン
今、工作しています。
上司と先輩がつくった曲線と曲線の組み合わせたオブジェを作っています。
ゆくゆくはオブジェ同士を組み合わせて一つの製品にしようとしているみたいです。
自分としてはかなりこだわって時間を使って、正確に線と線が合うように何度も型紙も作ってキレイにくっついたオブジェを作りました。
上司「きれいにできてるし、もっと作ってもらおうかな」
と言われたのでちょっと鼻高々になっていました。
通りかかった先輩に出来ましたよと伝えたら、
先輩「『これいいな』と思う?そうなら完成だね」
ふゆき「えっと『いいな』ですか?」
と言って通り過ぎて行ってしまいました。
(キレイな左右対称で、キレイにくっつけて・・・でも『これいいな』とは思えない。なんでだろう?)
無意識にキレイに作ること、キレイな左右対称であることに注視して、最初にあった勢いというか「いいな」と思わせる部分が消えてしまっていたんだと気づきました。
デザイナーはパス(曲線)を大事にしています。
以前先輩にパスの引き方を教えてもらった時、
「パスを引く際は、まず勢いを殺さずざっくり引いてみて。
肘も手首も紙に当てないようにね」
と言われたことを思い出しました。
キレイでも汚くても、勢いがある「いいな」と思うものがなければ、それは欲しいと思わない死んだ作品なのかもしれない。
デザイナーってすごいなと思った瞬間でした。